100億円を寄付するよりも

東日本大震災において、被災地への義援金が多方面から送られている様ですが、中でも飛び抜けて額の大きい個人の寄付が何かと話題となっています。

ユニクロの柳井正会長が10億円の寄付。
楽天の三木谷浩史社長も10億円の寄付。

ゴルフの石川遼くんだって、マスターズから今期の獲得賞金の全額を寄付すると決めたそうで。

すっごいですねぇ・・・(所ジョージ風)

中には、これらの行為を「売名行為」だとか「偽善」だとか言う人もいるようですが、しかしそれは穿った見方なんじゃないかと。

下心にしては額が大き過ぎますし、仮にそうであったとしても、偽善のお金だって被災者の手助けになりますからねぇ。

事の真相よりも、その決断力と行動力を評価すべきなんじゃないかと。

 

で、そんな中でも驚いたのはソフトバンクの孫正義社長。

なんと100億円の寄付!
桁が違い過ぎます。

だって100億円っていったら、1万円札が1,000,000枚、1円玉だったら100億枚ですよ、多分。
桁が多過ぎて、逆に金額が大きいのかどうなのかも分らなってきました。

 

・・・って、いや、言いたいことはそんなことじゃありません。

私が驚いたのは、孫氏が100億円を寄付するということよりも、

「引退するまでソフトバンクの役員報酬を全額寄付する」

ということです。
現在53歳の孫氏は、60代での引退を表明していますから、少なくとも後7年は役員報酬全額を被災地に送り続けるとことになります。

これって、どういう意味かわかりますか?
引退するまで報酬の全額を寄付するという意味が。

孫氏がソフトバンクの社長として過ごす今後全ての時間は、東北の被災地のために費やされることになるわけですよ。

ということはつまり、これから孫氏がソフトバンクで働くのは、自分のためではないということです。
実質的には、日本のため、日本の被災地のために働くということになるわけです。

時は金なりと言いますが、お金だけでなく時間までもを公のために費やすことになります。
いくら金が有り余るほどの大金持ちだって、並みの人間ならそんな決断は出来ません。

「私心があっては、志とは言わんきのぉ」

これは、孫氏が大好きな坂本龍馬を描いたドラマ「龍馬伝」で、龍馬が放った言葉です。

そして昨年、坂本龍馬が流行った時は、気安い「志」がそこら中を闊歩していた記憶があります。特にTwitter上で。

しかし、本当の意味で高く志を掲げ、それに向かって突き進んでいる人は、一体どのくらいいるのでしょうか?

 

 
先日、Twitterにてイオングループ企業の取締役になりすました人物が、100億円の寄付について孫氏に対し、

「同じ経営者として失望」

とつぶやき、その後騒動になるという一件がありました。(イオングループ企業、取締役なりすましTwitterが原因で炎上 「法的措置も」/ITmediaニュースより)

そしてこの時、この人物がなりすましだと気づかなかった孫氏は、このつぶやきに対して、こう返答しています。

「投資家失格でも構わない」

 

今回の震災に対する孫氏の一連の対応を見ると、そこに私心があるかないかはどうでも良い気がします。
少なくとも私は、孫氏の決断と行動は、単なるパフォーマンスを大きく越えて、氏の志を体現していると感じています。

そして私は今、孫氏が昨年の夏にTwitter上でつぶやいた言葉を思い出し、それを噛み締めています。

「私は、信念を持って生まれて来た。志は、成して見せる。」

たった1行ですが、凄みの伝わってくる言葉です。

お勧め書籍

志高く 孫正義正伝 完全版 (実業之日本社文庫)
井上 篤夫
4408550191

1代にしてしてソフトバンクグループを築き上げた孫正義社長の半生を、著者である井上篤夫氏が取材してまとめあげたのがこの本です。自伝ではないので、どや顔的な雰囲気はありません。

もちろん、こういった本は主人公寄りのポジションで書かれていると思うので、客観性が何処まで保たれているかは不明ですが、それでも本を読む限り、各出来事に関する日時や場所に具体性があり、また時系列もシッカリしてますから、きちんと取材されて書かれたんだなということが伝わってきます。

この本のテイストは、ソフトバンク社長の評価本・ヨイショ本というより、孫正義という人間の生き様本に仕上がっているという感じでしょうか。現実の人物を通すことで、1つの大きなドラマを読者に見せたいという著者の気持ちが感じられます。

「志」とは何なのか?
「事を成す」ということがどういうことなのか?

それらが、孫氏の生き方から伝わってきます。

これを読むと、やはり大切なのは決断力と行動力、そして信念なんだな、と感じます。

そして、それらを支える孫氏のメンタリティーが、ポジティブであり、またそのポジティブさが、良くある自己啓発系のインチキ・ポジティブシンキングではなく、リスクをきちんと想定し、そのリスクをとる覚悟のもとにあるということも、きちんと伝わってきます。

成功法則だとか成功ノウハウだとかを読む暇あったら、ぜひ読んで下さい。

ps:

まあ、だからといってケータイはドコモのまんまなんだけどね。
ソレはソレ、コレはコレ、ってヤツですぜ。

┐(  ̄ー ̄)┌ フッ・・・


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post by ノリユキ at 13:02 | コメント・トラックバック(0)


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