ウサギとカメのチャンスの順番
皆さんも良くご存知の「ウサギとカメ」の寓話。
このお話からは、他者を侮ることの愚かさと地道にコツコツ取り組むことの大切さを学ぶことが出来ます。
しかし、更にもう1歩踏み込んで、「なぜウサギはカメに負けたのか?」を考えると、
「ウサギはカメを見て走り、カメはゴールを見て走っていたから」
という答えが見えてきます。
ま、この回答、方々で語られることも多いので、ご存知の方も多いかと。
しかし、言うは易し行なうは難し。
その道のりは、メチャクチャ長いかもしれませんよ?
例えば、それが15年の歳月を要するものだったら?
10代の頃なら、それもOKでしょう。
夢に向かってひたすら邁進できます。
でも、30代、40代、50代と歳を重ねてしまってからでは、それは難しいわけで。
仮に今が45歳であれば、60歳過ぎても達成できるかできないか?なんて目標にこれからの人生を費やそうなんて気概を持てる人は、ほとんどいません。
だから大人になると、「夢」だとか「志」だとかが、安易で手身近なものに摩り替わります。
そして、近道ばかりを探すようになるんですね。
大人はみんな、ウサギです。
「ぐぐたす」や「G+」などの通称で呼ばれる後発組SNSの「Google+」。
ここに最近入り浸ってるとニュースにもなったのが、ネットでは「やすす」と呼ばれる秋元康氏。
で、そんなやすすがぐぐたすで、AKBのメンバーに向かって、こう語ります。
次の仕事をする前に、もうひとつだけお話ししておきましょう。
成功するためには、何が必要か?………運です。
僕はこの38年間、スターと呼ばれる人たちを見て来ました。
僕も何人もプロデュースして来ました。
そこで見たものは、運です。
どんなに実力があっても、
運がないとスターにはなれないのです。じゃあ、努力をしていても無駄なのか?
努力は報われないのか?
そんなことはありません。
努力は必要です。
言い方を変えれば、
努力は成功するための最低条件です。みんな、必死に努力して、
じっと、チャンスの順番を待つしかないのです。
大ベストセラー「もしドラ」を書いた岩崎夏海は、僕について16年後に成功しました。
僕のドライバーをやっている時も、
ずっと、小説を書いていたんですよ。いつか、必ず、チャンスの順番が来ると信じなさい。
自分の境遇の悪さだけを嘆いていても始まりません。頑張れとしか言えないんだ。
実は、このやすす氏の話には、前ふりがあります。
ご存知の通り、AKB48グループのメンバーは200名を超える大所帯であるため、メディアなどに登場できる人は、ほんの一握りです。
彼女達は、限られたわずかなスポットライトに当たるために、鎬(しのぎ)を削る日々を送っています。
しかし、どんなに努力したところで、それを認め引き上げてくれるのは、最終的には総合プロデューサーであるやすす氏です。
自然と見つめる先が、ゴールではなく、やすす氏に行ってしまいがちになるであろうことは、想像に難くありません。
そこで、やすす氏は、こう言うわけです。
誤解しないで欲しいのは、
アピールは僕に向かってではなく、
ぐぐたす住人、つまり、ファンのみなさんに
向かってだよ
若者だって、気付かぬうちに見つめる先が変わってしまいがちです。
であれば、いい歳した大人は、もっと大変なわけです。
長いのか短いのか分らない道のりを、いつ来るか分らないチャンスの順番が巡ってくるまで、ひたすら努力して歩いていく。
ウサギになった私達がもう1度夢を追いかけるのだとしたら、カメになる覚悟を今一度確認しなおさなければならないのかもしれません。
ところで、私が気になったのは、実はやすす氏のこの後に続くお話です。
いやぁ・・・、ちょっと頭をガツンとやられた気分になりました。
私は、チャンスというものを勘違いしていたのかもしれません。
僕がチャンスを作っているのではありません。
僕からのチャンスを待っている間はだめですね。
「私だって選抜に入れば…」
「私だってドラマに出れば…」
「私だってコマーシャルに出れば…」
それがチャンスだと思っているかもしれませんが、それは違います。それは、チャンスの出口です。
みんなに見つけて欲しいのは、
チャンスの入り口です。例えば、松井咲子(今まであまりスポットライトに当たることがなかったAKB48のメンバー)。
彼女のチャンスの入り口は、
音大(東京音楽大学ピアノ科)に入ったことです。
趣味の域を越えているから、
代々木でコンサートをやった時、
「ポニーテールとシュシュ」を
弾いてもらったのです。
「TEPPEN」(今年1月に放送されたフジテレビの特番。ここに彼女は単独出演し、ピアノ部門で優勝)にも繋がり、
ぐぐたすで(彼女のコメントの秀逸さが評価され)、さらにブレイクした
ということです。アルバムを出す(上記の経緯から、彼女のアルバム発売が決定)のは、
チャンスの出口です。
このアルバムを名刺がわりに
どう進むか?です。選抜も、コマーシャルも、番組も、
僕が一人で決めているわけではありません。
最終決定権は僕にありますが、
いろいろなスタッフの意見を聞きます。
そこに、もっと、いろいろな名前が出て欲しいんですよね。
つまり、松井咲子のような小さな努力や運が見えて来ないんです。今の自分にできることを考えなさい。
(※ 括弧内は、補足として私が記入)
私達は、チャンスとは空から降ってくる様なものだと思っています。
そして、それはきっと
「私だって、もし~だったら・・・」
と言い換えることが出来るものなのかもしれません。
しかし、それはチャンスではなく、チャンスの出口なんですね。
ウサギとカメのお話、そしてぐぐたすの中のやすす氏のお話。
この2つを通じて、少し見えてきたことがあります。
それは、ビジネスであれ何であれ、大人になってしまった私達が、目標を持ってそれに突き進む時に必要なのは、
カメになる覚悟。
そして、チャンスの入口を見つけること。
カメが突き進む努力の道には、ちゃんと道筋があって、それはチャンスの入口へと繋がっています。
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post by ノリユキ at 11:30 | コメント・トラックバック(2)