牛丼1杯で考える

intro:

フジテレビ系列で放送されている「あいのり」って番組、知ってますか?
あの、恋愛を求めて世界中を若者達が旅するヤツです。

私は、どうしてもあの番組に納得がいきません。
いい歳をした若者達が、恋愛だなんだと言って働きもせずに旅を続けるなんて・・・

働けよ、お前ら。

そんな感じです。

テレビの前でそんな事をブツブツ言いながら、だけど毎週「あいのり」を楽しみに欠かさず観ている。
そんな私は、いつだって恋愛サポーターのヒデを応援しています。

main:

アメリカ産牛肉の輸入禁止によって、牛丼チェーン店が打撃を受けているのは、周知の通りです。

特に吉野家ディー・アンド・シー。
なんでも発表によると、先月11月の既存店売上高が前年同月比34.6%減だったとか。
前年同月実績を3ヶ月連続で、30%以上下回っています。

で、この吉野家のケースは、私達に大切なことを教えてくれたりします。

この様な吉野家の状況。
単純にリスク・ヘッジという観点だけで考えれば、

「牛丼1本に絞り過ぎ。」

という事になるのかもしれません。

確かに、単一商品の販売だけでは、何らかの環境変化によって大打撃を受ける可能性が非常に高いです。
ですから企業は、複数の商品または多角化経営によって、リスクの回避を試みるわけです。

また、企業行動のスピードという観点からしても、吉野家は遅い。
輸入禁止問題が浮上してからの吉野家の環境変化への対応は遅く、他の牛丼チェーン店の様に上手く商品の多角化に移行できていません。

ところが、先月11月は売上げは前年比で大幅に下がっていても、経費削減により単月黒字を達成しています。

 

私は吉野家とは縁も所縁もない単なる一顧客に過ぎませんし、別に取り立ててこの会社を詳しく調べようとも思いません。

けれども、一連の報道される情報だけでザッと考えてみても、

吉野家の牛丼へのこだわり

というものが伝わってきます。

単品志向から多商品志向へと上手く転換できない。
それは企業としてのリスクに対する認識の甘さだとか、組織の硬直化だとか、そういった事ではありません。

単に「牛丼」にこだわってる。

それだけなんだと、思えてきます。
だから、経費削減だけは順調にいってる。

吉野家がここまで発展したのは、その牛丼への“こだわり”です。
だから今まで、「牛丼と言えば吉野家」だったんです。

そういう風に考えると、やっぱり

こだわりが組織の繁栄にも結び付くし、首を絞めることにもなりかねない。

という事を、切実に感じます。
二つの相反する効果が、この「こだわり」には同時に存在するわけですね。

で、何だか吉野家はそれを知ってていながら、

「それでも牛丼にこだわっていこう!」

って頑張っているように見えるわけです。
何だか傍から見ていて、切ないような応援してあげたいような。

個人的には、もっとその「セツナイ・キモチ」を顧客に向けてアピールした方が、ビジネスとしては良いような気もしますが・・・

 

一個人もそうですが、こと組織になると、相反する物事を同時に抱え込んでしまいます。

ですから、常に

「矛盾とのせめぎ合い」

ということを意識していかなければなりません。
単にリスクに対する備えばかりを採り上げて考えてみても、たいしたことなど出来やしない。

人も組織も、本来矛盾したものを抱え込んで成立しています。

だから、矛盾している自分を責めてはいけない。
どう、その矛盾をコントロールしていくか?
どう、その矛盾と付き合っていくのか?

どこに向かうべきかの答えは、自分の過ちを否定したり矛盾を悔やんでみても、決して出てこないんです。

牛丼1杯で、そんな事を考えてみました。


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post by ノリユキ at 10:40 | コメント・トラックバック(0)

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