ニンジンの腐り方
intro:
今日は、この「裸足のリーダー」がはじまってから5回目のエイプリル・フールです。
しかし私は、今までエイプリル・フールだからと言って、このブログで読者を騙そうと思ったことはありません。
なんて言うんですかねぇ・・・
誠実さ?
そう、これは私の読者さんに対する誠実さの表れなんです、きっと。
もちろん、世間の一部には私のことを
「エイプリル・フールだけじゃなくて、お前はいっつもウソばっかじゃん。小栗旬に激似だとか言ってるし。ハゲのくせに」
などと言う、心無い連中がいるのも知っています。
しかし、私の広い心は、そんな腐ったニンジンの様な人間に対してだって、慈愛で満ち溢れているんです。
凄いなー、俺って。
広いのはオデコだけじゃないんだなー、俺って。
さて、今まさに私は、ウソもいい加減にしとかないと、本当に読者さんに嫌われちゃうかもしれない恐怖でいっぱいです。
急いで本文へと逃げることにしますぜ。
┐(  ̄ー ̄)┌ フッ・・・
main:
長期的視野に基づく利益(ダイヤモンド)=ハイリスク・ハイリターン
短期的視野に基づく利益(ニンジン)=ローリスク・ローリターン
そして、ニンジンの方が、ダイヤモンドに比べて実行性が強いので、行動に結び付きやすいし目的達成度も高い、というお話もしました。
しかし、ニンジンにはニンジンなりのリスクがあります。
さて、それは何でしょう?
ニンジンを求める行動はローリターンですから、
- 数をこなすこと
- 1単位あたりの利益を最大化すること
で、トータルの利益を最大化していく必要があります。
しかし、実はここに問題点が潜んでいます。
まず、数をこなすということは、1つ利益を獲得したら次に別の利益を狙うことの繰り返し、もしくは同時進行になります。
Aを獲得したら、次はB、その次はCへ。
Aの時はAの様に振る舞い、Bの時はBにあわせて振舞います。
でも、そこに一貫性は存在しません。
つまりトータルで見た場合、ニンジンを求める人の行動は整合性を保ちづらいんです。
こういった行為は、社会的な信頼を得づらいどころか、失いやすくなります。
例えばショップの店員さんから
「今年はグレーのポロシャツが流行りますよ」
と言われて買ったのに、2週間後に再びそのお店に行ったら、
「今年はモスグリーンの襟なしじゃないと、ウケが悪いですからねぇ」
と言って、違うシャツを薦めてきたとしたら・・・・
腹立ちますよね。
例え話が極端ですが、そんな感じです。
もちろん、矛盾していたり整合性がなくても、そういった行動を繰り返すのは、自分の利益を優先するためです。
そのことが、他者を省みない自分本位な活動へと繋がっていきます。
しかもニンジンは、それに拍車をかけてしまう魔力を、更に秘めています。
1単位あたりの利益を最大化するために、人はガンガンと行動します。
もちろん、ニンジンを求める行為は、ローリスクなので失敗を恐れずに思い切って行動することが可能です。
でもそれは、やり過ぎたり、はみ出してみても、自分に降りかかってくるリスクが少ないということの裏返しです。
ですから、モノゴトを短絡的に捉えて、他者の迷惑も顧みずに利己的にガンガン行動してしまいがちになります。
人って、自分に災難が降りかかってこなければ他人のことなど後回し、欲望丸出しで生きてくものです。
ですから、こういった行動をする人が増えてくると、社会的に不利益なことが蔓延してきます。
品質の低い情報や商品が、誇大広告でラッピングされて溢れかえったりとか。
しかもやってることは、自分の都合しだいで矛盾だらけだとか。
行き着く先は詐欺ですが、そこまで行かなくとも、「邪魔」「嘘つき」「うさん臭い」「ウザい」なんて言葉がお似合いの行動になっていきます。
もちろん、やってる方は一生懸命ですから、そのことに気がつかないかもしれません。
気がついても、気がつかないふりをしているかもしれません。
人それぞれ、色んな事情を抱えてますからねぇ。
夢だとか、家族のためだとか、貧乏からの脱出だとか、自由だとか・・・
しかし、どんなに綺麗な言葉で着飾っても、そういった行為は他者の不利益を招く結果に結びついていくことが多くなります。
そして長期的に見たら、その不利益は自分自身に降りかかってきます。
目先の利益の獲得が、長期的には大きなリスクを育む可能性を持っているわけです。
もちろんこれは、マーケティングだけに限った話じゃありません。
組織マネジメントにしても、個人的な生活行動にしても、同じです。
もうちょっと突っ込んだ話をしましょうか。
実はローリスクなものが、必ずローリターンであるとは限らないんですよ。
システムの歪み、とでも言うんでしょうかね。
ローリスクでも、貪るように利益の最大化を目指せば、大きなリターンを得ることが出来ます。
でも、結果としてはロクなことにならないんですね。
例えば、今は成果主義、実力主義が盛んです。
実力の評価を短期に設定すればするほど、また報酬を大きくすればするほど、その効果は上がります。
でも、逆に企業はその分のリスクを背負うことになるんです。
考えてもみてください。
たった半年の実績だけで大きな報酬や昇進が得られるのであれば、顧客の迷惑など顧みずに、とにかく目先の業績だけを上げてしまえばOKです。
従業員達は、顧客から貪るようにして利益を上げてきます。
もちろん、そんなことをすれば顧客はいずれ去ってしまい、長期的に見れば、会社は大きな利益と財産を失うことになるわけです。
でも、そんなことは従業員達からすれば、どうだって良いんです。
だって、既に大きな報酬や昇進は手に入れてしまってるんですから。
クビになっても、嫌われても、既に十分なお金は手元に残っています。
どんなに市場を荒らしてしまっても、昇進してしまえば、成績の上がらない部下に向かって、自分の武勇伝を披露しながらケツを叩けば良いだけです。
つまり、ローリスク・ハイリターンの仕組みに組み込まれたら、勝ち逃げした方が、圧倒的に利口なんですよ。
誠実さを示した方が、バカを見ます。
ここまで説明すれば、大体の概略はつかめたと思います。
ニンジンを求める行為って、言ってしまえば軽薄短小なんですよ。
人から後ろ指をさされる要因を、根本的に秘めています。
そして、それはリスクです。
自分だけでなく、社会そのものがリスクを抱え込んでしまいます。
ですから、目先の利益に振り回されて、結果的に大きなリスクにさらされてしまうことは、避けなくちゃいけません。
ダイヤモンドにもニンジンにも、長所と短所があることをシッカリと把握し、自分の成果へと結び付けていくことが、必要です。
安易に発想する前に、ご利用の際は注意書きを良く読んでからにしましょうね、ってことです。
ps:
「転がる水平線:ifでAIGを囲って過度な実力主義の弊害を考える」でも書きましたが、何かと話題のアメリカの金融業界なんて、まさにその典型です。
例えばアナタがファンドにお金を預けて運用するとしましょう。
運用に失敗すれば、元本保証はないので、アナタの資金は目減りします。
アナタのお金を運用するファンドも、そこで働くトレーダーも、自腹を切ってアナタの損失を補填してくれません。
つまり、リスクはアナタ自身が負うことになるわけです。
なのにトレーダーは、トレードで儲かっちゃうと多額の報酬がもらえる。
これって、大きな矛盾です。
自分自身が大きなリスクを背負うことなく、上手くいけば莫大な報酬がもらえるのであれば、目先儲かることだけすれば良いわけです。
次々と複雑な金融デリバティブ商品を開発し、大きなリターンを餌に顧客に大きなリスクを背負わせます。
でも自分達は、リスクが小さくてリターンが大きいんだよねぇ・・・
だから、金融危機が訪れて、顧客は預けた資金を大幅に減らし、会社が潰れてしまっても、全然OK!
そこで働いていたトレーダーは、それまで稼いだお金で悠々自適に暮らすことが出来るんです。
メチャクチャでしょ。
だから、ああいったバブルが起こり、そして崩壊します。
もちろん私は、そういった行為の良し悪しを、なにもかも個人に求めるつもりはありません。
どちらかと言えば、私はシステム論者なので。
そういった仕組みの中に入ってしまえば、人はそういった方向に進んでしまう、って考えるのが私です。
でも、だからこそ、社会の中でそういったシステムが野放しになっていてはいけないとも、思ってしまうわけなんですね。
ですから、私の抜け毛がハイリスク・ノーリターンであるという矛盾した非常事態も、私個人に責任があるのではありません。
世の中が悪いんだ。
そういうことに、しておきますぜ。
┐(  ̄ー ̄)┌ フッ・・・
post by ノリユキ at 15:14 | コメント・トラックバック(0)


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