シカゴのギター弾き

intro:

随分と古い話なんですが、ジェフ・ベック・グループというバンドにロッド・スチュワートがボーカルとして在籍していた時期があります。
で、その当時の曲 [ I''VE BEEN DRINKING ] というバラードは、

I’m drinking again

という歌詞ではじまります。
音をお伝えできないのが残念ですが、この出だしがまた、渋くて格好良い。

でも一流のワルで名の通った私には、納得のいかない事が1つだけあります。
このフレーズの歌詞、日本語に訳すと

「あ~あ、また飲んじゃった (* ̄∇ ̄*)ゞ テヘッ♪」

ってなるんです。
おまけにそんな時に決まって思い浮かぶ映像は、“加藤ちゃんペッ”で名の通ったあのチョビヒゲおやじなんですぜ。

┐(  ̄ー ̄)┌ フッ・・・

main:

先日、私が好きで読んでいるメルマガに、とあるリンクが貼られていました。

そこに飛んでみると、ブルース界で活躍するアーティスト達の名前が連なっています。
B.B.King, Buddy Guy, Robert Johnson, Jimmy Burns, etc…

わずかながらにも、日本人の名前も見ることが出来ます。

そんな中、私にとって懐かしい名前を2つ見つけました。

 

そのうちの1人、ギタリストの彼とは高校の時からの友人。
遊び仲間であり、音楽仲間でした。

アイツがシカゴに旅立つその日。
既に別な道を歩きはじめていた私は、心のどこかで羨ましさを感じながら、アイツの背中を見送った記憶を、今も鮮明に覚えています。

振り返ってみると、音楽仲間の中でアイツの楽器の腕前は、正直冴えるとは言えませんでした。

「プロになるよ。」

そう言うアイツの夢が叶うことを、きっと誰も信じてはいなかったと思います。

じゃあ当の本人は自分が将来アーティストとして活躍できることを信じていたのか?
今思うと、本人だって信じていなかった様な気がします。

十字路で悪魔に魂を売らない限り、アイツのギター・テクニックが飛躍的に上手くなることはない。
そして、そんなことはアイツ自身が知っていたし、そう私にも漏らしていました。

 

信じるとか信じないとか。
そうじゃなくて、アイツはただギターを弾いていただけ。
ずっと、自分の場所で弾き続けていただけ。

 

振り返ってみても、アイツは勝ったことが一度もありませんでした。
勝負の舞台に上がることは滅多になかったし、あっても勝つことはありませんでした。

でも、一度だって負けなかった。

ずっと自分の道を自分の足で、自分の歩幅で。
すっとずっと。

 

あれから10年以上の歳月が経ち、当時の仲間達の多くは、“音楽”というものから遠ざかっていきました。
今は皆、それぞれの場所でそれぞれの仕事や家庭を持っています。

何人かは勝負に賭け、散っていきました。
輝かしい時を掴んだヤツでさえ、その時間は短い。

そんな中、アイツは今も“音楽”と共に暮らし、ずっとそこにい続けています。

しばらくアイツのギターの音は聴いていませんが、きっと今でも上手くはなっていないんだろうね。
でも、きっとアイツしか出せない、そんなイイ音は出してるんだろうな。
って、そう思います。

ps:

ビジネスの世界でも、多くの散り行く人たちを見てきました。
いつかそんな話もするとは思います。

でも、正直それには気が重い。

ビジネスで負けた人間達のその後は、あまりにも惨めなんです。
輝いた時があればあるほど、尚更ね。

post by ノリユキ at 10:40 | コメント・トラックバック(0)


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